紅花の原産地はアフリカやエジプト、インドです。いつの頃からか日本に種子が入って、特に山形県を中心に江戸時代には盛んに栽培されて、染めの技術が確立されたようです。
勿論、それ以前から紅花染めの布地はあったと思いますが、一般的なものになったのは、それくらいの時期ではないでしょうか。
私の手元にある布は女性の木綿着物の同裏地や裾よけに付けられていた布です。
数年前から紅花染めの布を収集しています。
江戸から明治までに作られた端切れなので、同じ色のものはありません。
紅花を染めるのは大変手間がかかります、
染めた回数により紅の仕上がりが異なります。ざっくりした木綿地や細かい目の木綿地など、様々なバリエ-ションに富む紅花布はとても暖かみがあります。
このドレスは数枚の端切れを繋ぎ合わせて作りました。デザインは紅花の優しい色と感触を活かせるように考えてみました。身に付けると面白いドレ-プが出て、袖は片方のみで、下に着るインナ-の色によりバリエ-ションが楽しめる工夫をしています。