先日BS放送で「華麗なる激情」という映画を観ました。イタリアの彫刻家、ミケランジェロがシスティ-ナ礼拝堂の天井画を描いた際の様子と当時の時代背景などが詳しく描かれていました。
ミケランジェロを演じていたのはチャ-ルトン・ヘストンです。1965年アメリカが映画制作に関しても豊富な資金を投じられる時代だったのでしょう。
ロ-マ教皇ユリウス2世の依頼で制作に取りかかったのは1508年。完成は1512年です。
映像全体は、一コマ毎にルネサンスの絵画を観ているようなものでした。
例えば男性は白い衣装を纏っているのですが、衣のヒダが、まるで当時の絵画を観ていると錯覚してしまいます。絵画というよりは大理石の彫刻のヒダのように見えました。
そして私が最も美しいと感じたのは、教会のステンドグラスのようなブル-。そして鮮烈なレッドです。
彼の天井画には当時、金貨より貴重だったラピスラズリ(鉱石)を用いて抜けるようなブル-の空や水が描かれています。
そして鮮烈な朱色が全体を引き締める役割をしています。
この色彩は西欧独自の色合いです。このような色彩の洋服を金髪や栗色などの髪を持つ彼らが着たら、とても映える事でしょう。
勿論、私も大好きな色彩です。
今回の「蘇るBORO展」では、この映画にヒントを得まして日本のブル-(藍染め)を中心にレッド(紅花染め等)から作った洋服を展示したいと考えております。
落ち着いた日本の布の色合いを楽しんで頂けたら幸いでございます。