栗塚氏出演の最新作

昨春、栗塚さんとお会いした時に、既にこの映画の撮影に入られている。と伺っていました。

そして撮影収録は夏頃には終えられていましたが、映画が完成するのには撮影期間よりその後の編集に時間を要するものだ。公開は来春になるだろう。とおっしゃっていました。

先日4月12日より一般公開されましたので早速映画館にまいりました。

多十郎殉愛記 主演 高良健吾。栗塚 旭さんは最終場面に登場されます。

ポスタ-を御覧になれば想像できるかと思いますが美しすぎる!佇まい。

時世とはいえ、反勢力側の脱藩者故に手柄を立てたい地元の役人に追い詰められて行く。

彼のビジュアルとは対照的な死闘の姿。高良君はホンマに頑張ってました!

「ラスト30分壮絶な死闘に泣け!」このシ-ンで栗塚さんが登場されます。

生意気な言い方ですが、面構えがいいなぁ。お声も腹に力が入ってらっしゃる。

役柄は山中の侘しい小屋(確か老僧の役と聞いていましたが)に住む曰くありの・・老人ですが、この物語を締めくくる上でなくてはならない人物でした。

映画館のある建物のエントラスに高良君と、おとよの役をした女性、御二人の衣装が展示されていました。

多十郎の衣装は2枚共に、ちょっとペラペラの布地で木綿では無く、安価な絹?よく解らない布地でした。

画面でひと際、彼の色気を醸し出す赤いマフラ-のような布も展示されていましたが、こちらは化繊?触る事が出来ませんのでハッキリしませんが。私としては貧しく若い女性が木綿の着物の裏に使った紅花染木綿の端切れを使ってほしかった・・・等と感じました。

おとよ の衣装は紬ですが、どうも絹のように思います。これは上等すぎるのではないか!

せめて木綿の細かい格子布位が身分相当。

見当違いをしているかもしれません。時代劇を見ていると、つい衣装に目が向きます。

ここだけの話ですが、黒沢監督の七人の侍、椿 三十郎、黒ひげ等々に使われた衣装や布団皮は出来るだけアンテイ-クの物を使っていたらしい。日本映画の最盛期、潤沢な資金があったからでしょうか。